債務整理の方法はいくとおりもありますが、その中であまり知名度は高くないけれど債務者にとってそても救いとなる制度が『個人再生』です。

民事再生法に基づく法的債務整理手続きの『民事再生手続き』の中で、個人向けに制定された制度で、『小規模個人再生』と『給与所得者等再生』の2種類があります。

2001年に制定されてまだ歴史も浅いので、世に広く知れ渡ってはいないようですが、3年間(期間の延長で最大5年)で債務のうちの一部を返済することで解決する個人にとってとても有利な法律です。

もちろん3年間で返済することが条件ですから、確実な収入の見通しがなければ使えません。ただ、自己破産に伴う免責と異なり財産すべてが競売にかけられたり、退職金の差し押さえや特定の資格の欠格がありません。また自己破産の免責ではギャンブルや浪費に伴うような債務は通用しないこともありますが、個人再生手続きではそのようなことがありません。また『住宅資金貸付債権の特則』という特則を用いれば大事なマイホームを手放さなくてもすみます。。。。。このサイトを見ている人はもうご存じですよね。。

さて、問題は『小規模個人再生』と『給与所得者等再生』のどちらがいいかです。

返済額は、高額になるほど(住宅ローンを除く債権額の合計が5000万円以下)小規模個人再生の方が有利です。3年間で20%の返済ですから、たとえば1000万円の債務なら20%の200万円です。ただし、この場合は債権者の2分の1を超える人数または債務額の過半数を超える額を有する債権者から否認を書面で起こされた場合は否決されてしまうという問題があります。

一方、歩合給のように変動の大きい給与ではなく、変動の少ない給与所得者の場合は『給与所得者等再生』なら否決されることはありません。しかし、問題は返済額が高額になってしまうことが多いと言うことです。仮に、収入から生活に必要とされる経費(法令で定められた生活費)を差し引いた金額を『可処分所得』といいますが、これの2倍を返済しなければなりません。たとえば可処分所得額が200万円ある人は400万円を返済します。これに裁判所へ支払う経費や、弁護資料を加えるとかなり高額になります。もちろん金利で苦しんでいる現状からは抜け出せるかも知れませんが、3年で支払うにはあまりにも無理が生じる場合もあります。またこの可処分所得の計算がとても複雑です。

どちらがいいのかよくよく弁護士と相談して、確実に返済できる方法を探さないと危険といえます。

※可処分所得を算出する早見表がありますので参考にごらんください。

※可処分所得の計算はこのシートを使用すると簡単に算出できます。

なかのひと